- EDITOR’S PICS

May 1st, 2017

トラディショナルについて

トラディショナルなものが好き。それは我が社の癖でもあるし、ここで培われたものでもあります。歴史がある、と言われただけで興味が俄然湧いてくるのですが、膨大な時間が生み出したもの、目の前には見えない歴史という奥の深いストーリーが隠されているもの、「簡単」には作り出せないからこそ興味が湧くのだと思います。昨今は、インスタントなものや、何かを模倣したものがたくさん流通している中で、時間が作り出した唯一無のものは揺るぎない存在感があります。クイック、イージーも素敵だけれど、それだけが全てではないのかなと思います。

EP2

突然ですが、料理のお話を。フランスの料理、ウフマヨネーズ。ご存知でしょうか。私も何年か前に上司から聞いて知ったのですが、歴史のあるお料理で、今はビストロの定番の前菜。固ゆで卵にマヨネーズをのせただけ、なのですがとても美味しいんです。数年前に歴史のあるビストロに行って頂いたのですが、今では各ビストロのオリジナルウフマヨの食べ比べが出張の定番。簡単な料理ですが、お店によって全く違った味なので、ソースのオリジナリティをお店ごとに出しているのでしょうね。先日、自分でも挑戦してみようと思い立ち、卵を茹でて切って、市販のマヨネーズ(本当はオリジナルマヨネーズを頑張るところなのですが)に、パリで買ってきたMAILLEのフレッシュなマスタードの力を借りて。MAILLEのマスタードは、パリの直営店で行っているサーバーでの量り売りで買ってきたもの。何台もサーバーが並び、珍しいフレーバーのフレッシュマスタードをサーバーからあの陶器に量り売りしてくれます。歴史のある店の新しい試みは大変面白いものです。MAILLEの創業260年の歴史が、私の冷蔵庫のマヨネーズをフランス料理に見事に昇華。大変美味しく頂くことがことができました。歴史があるレシピに、歴史があるソース、ありがたいような気持ちになるハーモニーです。

EP3

私たちのお店には、歴史を歩んできたものがたくさんあります。歴史が長く、その中で幾度も改良された名品ですが、それだけに頼ることなく現代的な解釈やアイディアとのフュージョンを楽しんでいただきたいと思います。ウフマヨネーズのオリジナルレシピのように。