- EDITOR’S PICS

March 28th, 2016

レザーを着るということ

洋服には魔力があって、それぞれの洋服の世界やムードの表現者になれることが、はまっていく理由なのだと思います。人それぞれ、そして時と場合によって洋服を選ぶ理由に違いがあって、公の自分であることを大切に着ることもあれば、快適さを求めることもあるし、何かを表現をするために着ることもあります。どのような理由で洋服を身につけていても軸は自分なので、シーンを、そして洋服のムードを、いつも何かを表現していることには変わりがなく、その場や洋服に染まることは楽しいものです。私をコーティングする洋服は、仮面を身につけたかのように違う自分にしてくれて、今まで知らなかった私の一面を引き出し、その発見が魅力的すぎて新しい私と出会うためにどんなものも着てみたいという欲求にかられるのです。

それこそ「レザー」という素材には魔力があって、他の素材を着たときとは根本的に何か違った感覚を覚えます。野生の力??「かっこいい」を纏って武装をしたような、いつもと全く違う自分になったかのような気分に引き上げてくれます。レザーが醸し出す「ハードさ」も私たちを変えてくれるキーワードです。男っぽい、いかついものによって、覆われている私たちは不思議と繊細にエレガントに見えてくるのです。

着やすい、という事とは少し違うベクトルに存在するレザーアイテム。すでに出来上がったものを好む習性を持っているのが女性なので、そのニーズに応えるように世の中には出会いの時から着込んで馴染んだ感のあるインスタントなレザージャケットがたくさん存在しています。だからこそ差がつく本気のものを私はお勧めしたいと考えて、KELLYでは今シーズンMADE IN U.K.のJAMES GROSEをご紹介しています。馴染むまでは未完成のものと考えて頂く事で、二番目の肌のように自分の理想の風合いや着心地になった時に本当に愛着の湧く一着になるはずです。極端なものほどスタイリングした時に合わせたものとのコントラストがはっきりするので、ハードなアイテムは明らかにハードと見えるものを手に入れて、対極の掛け合わせを楽しんで頂きたいと思います。

ナチュラルテイストがファッションのムードとして流れている今、柔らかいものが主役の時だからこそ、ハードなアイテムが活躍します。等身大の自分から違う自分に引き上げてくれる力を持った、本気のレザージャケットの魔力をぜひ体感して頂きたいと思います。