- EDITOR’S PICS

March 23rd, 2015

Femininity and Savagery

“レザー”をアイデンティティとするFABIEN IFIRES(ファビアンイフィレス)との出会いは、VOGUE PARIS。カリスマ、カリーヌ・ロワトフェルドのカラーもすっかり抜けて、カッティングエッジはそのままに、フレンチなオーセンティック色が強くなったように見えるエマニュエル・アルト編集長のヴォーグも見応えがある。アフリカ出身であろう伸びやかなモデルが、サバンナでレオパード柄の衣装をまとい、そこに重ねづけされたレザーアクセサリーは、とても魅力的、印象的なものだった。

“アフリカ”“サバンナ”“レオパード”と、「ワイルド」を表現する要素のオンパレードなのに、そのファッションストーリーがあくまでもシックでエレガントなのは、そのレザーアクセサリーのちからによるものが大きいのだった。

「レザー」という素材とのつきあいはもうずいぶん長くなるけれど、ワイルド、とかハード、という表現以外のそれをこうして見せつけられると、ますますこの素材への興味と愛情が深くなる。それはデザイナーのFabien Ifires(ファビアンイフィレス)氏も同様に見え、職人でもあるかれのデモンストレーションにはレザーへの愛情、自身の仕事とフランスの伝統への誇りがにじんでいて、それはそれは胸揺さぶられる体験として脳裏に焼き付いている。モードやアヴァンギャルド、カッティングエッジという表現の背景にある「オーセンティック」。BYKELLY(バイケリー)には欠かせないボキャブラリーだと思っている。

そして今回ご紹介したいのはヘアカーフのバングル。単なる「ニューアライバル」「ファッションアイテム」としてでなく、これを身につけるひとのパーソナルスタイルに、香り豊かなスパイスを効かせたいと願ってる。モードでモダンなレザーアクセサリーが得意なファビアン だけど、こんなふうにクラシカルでテクスチュアのあるモデルも。トレンドのスタイル、デニムonデニムに重ねづけもかっこいいし、ドレーピーでフェミニンなドレスにポンとひとつあしらうと、スタイリングに起伏が生まれ、互いの存在感を高め合うのがいい。そして“バングル”が何より楽しくて素敵なのは、ネックレスやイヤリングと違い、このユニークで美しい意匠を、いつも自分自身で眺めることができる、というところなのだ。